Left After the Credit: 思惟のフィルムノート

アート系・インディペンデント系の海外映画を中心に、新旧問わず感想や考察を綴っています。

ライアン・レイノルズの出演作を一気見!(アマプラレンタル編) - その③

Ryan Reynolds

※2年越しに下書きに保存していたものを公開しました。

 

前回の記事で一度終わったかのように見えたライアン・レイノルズまとめだが、実はまだまだ観続けている。しかもアマゾンプライムで300~500円払って出演作をレンタルして鑑賞している。それも文字通り毎日なのでほぼ中毒の域と思う。ライアン・レイノルズにぞっこんということもあるが、軽めで観やすい作品が多く、平日の夜でも観やすいというのが理由だと思う。日本でDVD化されているものは全部鑑賞するつもりなので、誰か1人でも最後まで読んでくれると嬉しいな。

 


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セルフレス/覚醒した記憶

(原題:Self/less / 2015年製作 / 117分 /ターセム・シン監督 / アメリカ)

なんと「落下の王国」のターセム・シン監督作ですよ。これ結構好きだった。末期癌で寿命僅かだった男が金で新しい体を手に入れ、その体は培養されたものと聞いていたのに、実は実在の人物で家族がいた事を自身の幻覚を頼りに知る。その怒りから「脱皮」の研究をしている科学者をめったうちにする。そこまでする必要はないだろうとは少し思ったが、彼の友人も同じように騙されていたことを知り構造を壊す必要があったのだろう。(ある程度は予想がつくものではあるのだが)ラストも切ない…。フィリップ・K・ディック的な一作だった。あと、ライアン・レイノルズの演技が良くて、ダミアンとマーク、それぞれのシーンでちゃんと違う人に見えたのでそこにかなり引き込まれた。新しい体を手に入れたダミアンの高まりをジャズとジャンプカットの多用で見せるあたりも好みだった。カーチェイスシーンは何が起こってるか分かりづらく、ちょっとバカっぽかったかな。でもライアン・レイノルズがデッドプールの予告でわざわざ駄作というほどは悪くない作品。マシュー・グードもエロいし。

 


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白い沈黙

(原題:The Captive / 2014年製作 / 112分 / アトム・エゴヤン監督 / カナダ)

なんとあのアトム・エゴヤン監督作。一応誘拐の顛末、犯人の動機や、刑事たちの活躍が気になり最後まで観られるは観られるんだけど、観終わった後、これは何を言いたい映画だったんだ…?となってしまった。いろんな要素が中途半端で伏線らしき会話も特に何もなくそれだけ…が続いてモヤモヤした。子供の虐待をネット配信することでお金を得ている犯人像の描写や詳細がとにかく甘いと思う。娘はマインドコントロールを受けているのかと思ったらそうでもなさそうだし。エゴヤン、イメージだけで描いてないか…?また、誘拐された子供、その親、刑事と警察たち、と視点がどこにあるかもよくわからないため、こちらの感情も迷子になる。時系列のミックスも下手。最後に誘拐された瞬間の手口や様子が映し出されるもんだと思ったらそこは有耶無耶のまま。だって犯人の車の痕跡も全くなかったってこと!?あんなに雪降ってるのに!?これこそ駄作と思う。

 


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ウエイターはつらいよ

(原題:Waiting... / 2005年製作 / 94分 / ロブ・マッキトリック監督 / アメリカ)

最初20分くらいは下ネタの多さ、差別的表現、ストーリーの無さに恐怖さえ覚えたが、最後まで観たら登場人物たちに愛着を覚え、好きになっていたのでそれだけでも十分な作品だと思う。ケヴィン・スミスの「クラークス」を思い出した。個人的にはfreaks and geeksのサムとThe officeのパッカー、gleeのシュガーが出てきてテンション上がった!映画じゃなくて30分枠のシットコムだったらもっと良いシリーズになってそう。キャクター設定もバランス良く、ビショップとディーンの会話とか下品なこの作品の歪な美点として存在していてよかったし、ディーンのキャラは唯一ストーリー性があったかな。ライアン・レイノルズがこのメンツの中にいるのが不思議な感じ!出世したんだなあ。中身空っぽのイケメンと思いきや弁えてる部分があるキャラでよかった。シットコム好きには割と自信もっておすすめできる。

 


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デンジャラス・ラン

(原題:SAFE HOUSE / 2012年製作 / 115分 / ダニエル・エスピノーサ監督 / アメリカ)

現CIAのライアン・レイノルズと元CIAで現国際指名手配犯のデンゼル・ワシントンのバディもの。重厚でハードボイルド、撮影も上手くて臨場感があるウェルメイドな作品なのだが…ストーリーそのものはCIA内部のゴタゴタで一般市民が主人公の彼女以外全く出てこない上に彼女は部外者扱いなので、お話自体がどうでもいいと思ってしまって全くノレなかった。ラストの「映画らしい」セリフや展開もそれまでの展開と比べると撮ってつけたように感じてしまった。デンゼル・ワシントンって真面目で正しいのと同時に説教臭くてなんか苦手なんだよな。あれが理想のアメリカ男性像ってことなのかもしれないが。

 


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チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?

(原題:THE CHANGE-UP / 2011年製作 / 112分 / デヴィッド・ドブキン監督 / アメリカ)

こちらも売れっ子ジェイソン・ベイトマンとライアン・レイノルズのコメディ。面白くてめちゃくちゃ笑えるしこんなに生おっぱい出てくる映画も珍しい気がする。真面目で絵にかいたような美しい家庭を持つデイヴ(ジェイソン・ベイトマン)と俳優を目指して自由に生きているミッチ(ライアン・レイノルズ)の入れ替わりもの。ミッチの人生も素晴らしいはずなのにそこにはあまりフォーカスされず、結局デイヴだけが自分の人生と家族の素晴らしさに気づくだけなのがミッチが少し不憫に感じて寂しかったな。でも、デイヴが二度寝したり水族館に行ったり束の間の自由を謳歌してるシーンは泣いてしまった。自分もオフィスワーカーだからかな。この映画のライアン・レイノルズ、かなりハンサムでキュートだった!

 


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カオス・セオリー

(原題:CHAOS THEORY / 2007年製作 / 87分 / マルコス・シーガ監督 / アメリカ)

小粒ながらも、効率化コンサルタントの主人公がひょんなことからバタフライ・エフェクト的に色んなことに巻き込まれ、最後には自分の家族や人生について根幹を揺るがすような「真実」と向き合うことになるストーリーが上手で結構好きだった。娘の結婚式のシークエンスは必要なのか?と途中まで思っていたが、最後にメインストーリーとも繋がり主人公の成長も示していることが分かり、上手い作りだなと思った。しかし親子で浮気っぽいのが笑える。裏切りと愛の物語。自分が彼の立場だったらどうするだろうか。家族ってなんだろうね。。

 

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